AIRプログラム

アーティストインレジデンス旭川について

Artist in Residenceは、国内外のアーティストを招聘し、長期滞在を通して地域での制作活動を行って頂く取り組みです。

地域の方や道北の芸術家の皆さんとの交流はもとより、この地の風土に触発された芸術作品を作っていただくことを目標に、当団体『アーティストインレジデンスあさひかわ』は場所・人的ネットワークの提供を行います。

この構想は15年前に私がアメリカにいたときから温めていた夢でもあります。自分はこれまで通算600回弱、海外での演奏という意味ではおそらく200箇所以上の会場で音楽ライブをやってきています。現地のレジデンシーの視察や、そういった場での演奏なども経験し、芸術家や芸術に熱心な方々が集まるハブをいつか作ろうと思い続けてきました。

昨年、旭川市はユネスコの創造都市ネットワークに「デザイン」の分野で加盟しました。これを受け、旭川市の職員さんからも国内のAIRの状況を聞き、『時は来た!』とすぐに動き出すことにしました。

結果、これまで培ってきたネットワークと、ニュージーランドで新しく築いた人脈を通して、以下の4つの機関が趣旨に賛同し、協力同意書をくれました。

・ダニーデン市(NZユネスコ文学都市)
・ブルーオイスターアートプロジェクト(20年の歴史を持つNZのレジデンシー)
・ハーバーグ・リュスティーク(ベルギーのアートギャラリー)
・ドラフト(アメリカの前衛音楽と現代ダンスの団体)

思いに共感してくれた海外の団体からは力強い約束をいただき、この数は今後も増えていく予定です。

市内中心部に所有している物件だけで、寝室は二桁。テナントの皆と協力して、アーティストの受け入れはもちろん、地方都市への注目が高まった結果増える「かも」しれない、旭川市への『お試し短期移住』の拠点としても活用していただける滞在プログラムも併せて検討していきます(既にNest Co-livingで展開されています)。

文化支援に関心のある企業も参加できる体制づくりや、地域の教育機関や主要産業との連携なども目標にしています。まずは国内、道内に試験的に展開していきます。

初年度から多くの才能あふれる芸術家の皆様に来旭いただきました。この流れはもう止まりません。芸術家がもつ『外の目線』によって翻訳された地域表現にふれることで、市民がシビックプライドを取り戻すきっかけにつながることを祈っています。

のむらパターソン和孝(発起人)